統合失調症は遺伝する?その確率は6倍にもなることが判明
2017/04/08
統合失調症は遺伝するものなのか?
遺伝子は体の中にある人体の設計図です。
遺伝子の働きに異常が出てしまうと、体の調子が悪くなってしまって病気になってしまいます。
病気に関わることが明らかになっている遺伝子(遺伝子疾患)もあります。
このような遺伝子に異常がある場合には、その病気は遺伝をすることになります。
しかし、そのような遺伝子に異常がなくても、病気が遺伝することがあります。
じつはこのことが、統合失調症の発症に大きな影響をもたらすと考えられています。
今回は統合失調症の遺伝についてを詳しくご紹介します。
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置かれた環境により遺伝子により統合失調症を発症してしまう
それは環境因子によって病気が発症してしまうパターンです。
つまりは、ある種の環境因子にたいして、病気を発症しやすい人としにくい人がでてくることになります。
統合失調症もそのタイプの病気です。
ストレスなどの負荷が体にかかると統合失調症を発症しやすくなります。
このしやすさが人によって大きく異なっていることになります。
ある人は同じ環境にいても統合失調症にはなりませんでしたが、ある人は統合失調症を発症してしまうことがあります。
これは、タバコを吸っていても癌になる人と全くならない人がいるのと同じであると考えればわかりやすいといえます。
これは遺伝子の差ということで説明できるといわれています。
したがって、統合失調症に成りやすい遺伝子を持っているひとは、そのなりやすさというものが遺伝することになります。
そのために、病気に関わる遺伝子はわかってはいませんが、統合失調症に成りやすい家系というものが存在することになります。
したがって、統合失調症は遺伝することになってしまいます。
遺伝するからと言って、必ずしも統合失調症になるわけではありません。
環境因子に対して、注意深く対処していけば、成りやすい遺伝子をもっていたとしても絶対に統合失調症になるわけではないのです。
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統合失調症の成りやすさの遺伝
統合失調症に成りやすさは遺伝するというデータがあります。
つまり、親が統合失調症の場合に子供が統合失調症になる確率は大きく上昇することになります。
両親のどちらかが統合失調症の場合に、子供が統合失調症になる確率は、6倍にまで大きくなると言われています。
6倍という数字はかなり大きなものではありますが、統合失調症の一般の発症率が1%であることから考えても100%ではないことが判ります。
統合失調症の成りやすさは確かに遺伝することになります。
それだけで発症するかどうかは決まっていないので、統合失調症に成りやすい人の場合には、
統合失調症の発症をあげてしまうような因子を減らすことを考えていけば、かなりの割合で統合失調症の発症を切り抜けることができるようになります。
といっても、難しいことではありません。
趣味を十分に楽しんで、いつも楽しい時間を過ごすようにする。
体に大きなストレスをかけないようにする。
あれこれ悩まないようにする。
というようなことで十分に対処できるようになります。
統合失調症の再発率の遺伝
統合失調症の症状は回復させることができます。
しかし、完治ではなくて寛解であるので、残念ながら再発の可能性を0%にすることはできません。
統合失調症の成りやすさが遺伝するように、再発しやすさも遺伝することがしられています。
折角統合失調症の症状が回復しても、再発しては意味がありませんので、再発しやすさが遺伝している人の場合には、
一般の人よりも特に再発しないような注意が必要になります。特に難しいことはありません。
ストレスのない楽しい時間をいつも過ごすようにしていれば、再発しやすさが遺伝していたとしても、再発を十分に防ぐことができるようになってきます。
言うまでもありませんが、自分だけで判断することなく、寛解後もドクターの指示に従ってストレスのない生活を送っていくことは非常に有効な方法になります。
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