うつ病の家族が疲れすぎないために力と気持ちを抜くべきポイント
2017/04/08
うつ病の家族が知っておくべきこと
うつ病がいる家族は、どのようにうつ病と接するのが一番いいのでしょうか?
ここでは看護をするにあたり、家族が心得ておいた方がいい接し方をご紹介します。
家族が力みすぎると、家族の方が疲れてしまい、ミイラ取りがミイラになりうつ病を発症してしまうことは少なくありません。
無理のない方法での接し方を中心に紹介します。
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イライラするのは当然と受け入れる
家族がうつ病と接していると、時としてストレスといら立ちを感じてしまうことがあります。
頭では病気だからと理解していても、怠けているように見えたり、なんでこんなにも治らないものなのかと、疲れを感じてしまうことは当然です。
それは人間として当然の感情で、それを無理に否定はしないことです。
「こんなにも苦しんでいて病気なのに。それなのにわたしは何?
酷いことを思ってしまって、気持ちがイライラしている。こんな自分は優しくなくて、心無い人間だ」
と、自分を責めてしまう家族は多いんです。
それもそのはず。うつ病の治療は精神的ダメージが計り知れず、とくにずっと接して逃げ場がない家族のストレスは相当な量です。
うつ病の家族は、誰しもがそう感じていて、あなただけがそう思ったのではありません。
うつ病の前ではそんな気持ちを言葉には出さずぐっとこらえて、後でカラオケでストレスを発散するようにしましょう。
うつ病の原因は考えない
うつ病の原因を考えてしまうこともあります。
うつ病になる一番多い原因は仕事でのストレスですが、2番目に多いのが家族関係ということですから、それには驚きます。
とくに家族の中心である母親は、一人で責任感を感じてしまいがちです。
「自分がちゃんと無理をしていたことに気が付いてあげられなかったせいだ」と、うつ病にい鳴った責任が自分が原因であるかのように考えてしまうんですね。
確かに本人が家族が原因でストレスを感じていたなら、家族にも少なからず責任があるかもしれません。
しかし、うつ病は家族や仕事、同僚との関係、友達や恋人との関係、本人の性格など、多岐にわたる様々な要素から発生します。
うつ病になりやすい体質もあるとされ、その場合は気を付けていたとしても発症率は高まってしまいます。
そのような複合的な原因から発症するうつ病は、誰が悪い。というのは決めつけられないんです。
うつ病の原因は取り除くように努力し、それについては考えない。これからのことを考えるという気持の切り替えは、これからの疲れない看護をするためには持っておきましょう。
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接する時間を制限する
これは僕がうつ病と一緒に併発していた統合失調症の看護のやり方ですが、接する時間を制限するというものです。
うつ病も統合失調症も、健常者が長時間接すると、それはもう頭がおかしくなってしまうほどのストレスを受けます。
「自分はだめだだめだ。お前もそう思ってるんだろ?そうだといえよ!」と、こんなアホな弱音を言っていたのは当時の僕です。
今聞くとすごくうざったく、説教してやりたい衝動に駆られます。
しかし、うつ病にそんなことをしても逆効果で症状はもっと悪くなるので、そうはできないので我慢しなければなりません。
ネガティブな言葉を浴びせ続けられれば、誰でも精神を病み、自分までもが心を崩してしまいます。
そうならないためには、話す時間を制限するしかありません。
これはどんな方法よりも家族が自分の身を守るためには効果的で、じっさいの医療現場でも使われている方法です。
とくに母親は時間制限していても、ルールを破って看病しがちなので、他の家族が注意しておきましょう。
愚痴を言える誰かを持っておく
うちの父の場合、本来なら短気で昔の人なものですから、うつ病中の僕には怒鳴りたくて仕方なかったらしいです。
しかし母や妹が必死に頑張って看病しているので、自分が怒鳴っては元も子もないと、毎日黙っていたそうです。
当時を思い返すと、本当に短気でうつ病には理解のないように思える父が、よくあんなに優しく接してくれていたものだと思います。
そんな父は、どうやってストレスを発散していたのかというと、愚痴聞き電話サービスなるものを使っていたそうです。
料金は30分1000円ほどで、どんな悩みや愚痴でも「うんうん」と気持ちよく聞いてくれるサービスで、それで本当は僕に言いたいことを吐きだしていたそうです。
ちょっと高いですが、家族にもそんなことは言えないし、かといってこんな重い悩み、とやかく誰かに話すこともできません。
そんなときは、このような見知らぬ人だからこそ言えるサービスを使うのはありですね。
終わりに
うつ病への家族の接し方を紹介してきました。
これは、家族にとって有効な接し方ですが、本人にとっても大きな負担がかからないものです。
家族のストレスがたまり、怒りやすくなったり、泣きながら看病するのでは、治療にも差が出てきてしまいます。
双方がストレスを極力少なく、よりよい環境で治療を続けられるように工夫できることをしていきましょう。
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