統合失調症とうつ病ですが、何か?

統合失調症とうつ病を併発して、5年がかりで克服し完治させたアラサー男の記録をまとめます。前職は営業職で病みまくり、今はストレスの少ない仕事で社会復帰を果たしています。

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僕が統合失調症で強制入院させられたときの体験談&費用など

      2017/08/26

統合失調症の強制入院とは?

統合失調症も含めた多くの精神障害は、原則的にそのまま自然に治癒することは難しく、逆に治療を行えば完治はせずとも、

多くの場合は正常な日常生活が送れるものです。

しかし統合失調症の場合は、以前から呼ばれていた精神分裂病と呼ばれていた時代の、悪しき固定観念から自他共に症状を認めない部分が強かったのです。

 

そのため、今でも家族や身内、本人までも治療を拒否することが多いのですね。

強制入院という呼び方も、個人的には体験した身としては、あんまり印象は良くないです。

現在の強制入院のパターンは、大きく2つに分かれています。一つは措置入院で、これは殆どが警察と関係があります。

 

もう一つは家族や本人以外の、身内からの希望で入院する「保護入院」で、どちらもその時の統合失調症の方の状態は、大声や奇声で近所に迷惑をかける場合などです。

症状が悪化して急性期に入った場合などですね。いずれにせよ、本人は希望しないか、治療ということが頭に浮かばない状態なので,統合失調症の方の同意は無くても、入院させられます。

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強制入院の形態1:医療保護入院

家族や身内が入院させる場合は、「医療保護入院」と呼ばれ、大抵は統合失調症の親とか、

その家族が中心となって、普段利用している医療機関の医師と相談して、入院させるかどうかを判断します。

 

この場合、条件は自傷行為や他人を傷つける恐れが無い状態、つまり奇声とか、大声とか妄想が激しいといったような、ちょっと家族でも手に負えない状態の場合です。

家族の同意さえあれば、本人の同意無しで入院するので、入院するこちらの側は結構ショックも大きいです。意識ははっきりしてますからね。

 

ただ、何故入院が必要かは、事前に医師から理由を説明されるし、統合失調症の急性期を家族や身内が知っている場合も多いので、

大抵は行きつけの診療所などで相談して入院することになります。

もちろん、強制入院といっても、治療中や保護観察中に統合失調症本人の希望があれば、退院の時期や治療経緯については、医師と相談が出来ます。

 

強制入院の形態2:措置入院

もう一つの強制入院は、措置入院ですが、こちらは殆どが近所の通報か、家族の強い要望によって、警察が関与して本人を移送、強制入院となるものです。

こちらは統合失調症の人が自傷行為や他人を直接傷つける可能性が極めて高い場合などで、法律に基づいて強制入院させられるパターンです。

症状は極めて悪く、治療も厄介なパターンですね。

 

2002年から、精神保健福祉法によって、新設された移送制度で警察に通報された場合は、まず家族が保健所に相談して、

保健所職員がまず事前調査を行ってから、応急指定病院などに強制入院します。

当然、症状の改善がみられても、その後医療保護入院に切り替わるパターンもかなり多いです。

 

この保健所職員とはいっても、精神保健指定医ですので、最低2名の判断が必要となります。

あるいは精神保健福祉士などが担当しますね。

 

措置入院は最終的に行政判断ですので、家族以外の第3者からの通報の場合は、単に「うるさくて迷惑」程度では、条件が揃いません。

このままでは、本人も周囲の人も身の危険があるといった、非常に極端な場合にだけ適用されます。

 

強制入院できるところは?

精神保健指定医の在籍する医療機関が、医療保護入院、措置入院両方で強制入院に利用されます。

精神医療に従事し、かつ統合失調症治療経験がかなり高い、実績のある病院が選ばれていますので、家族などが指定できることはあまりありません。

 

ただし、統合失調症の人は、既に通院中の場合も多いので、入院可能な病院に通っていることも多いです。

措置入院の場合は、大抵は本人が最初から治療を拒否し、また家族も身内の統合失調症の治療に積極的でないパターンで、症状が極端に悪化して行われることがありますね。

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強制入院で家族の覚悟とは?

そもそも強制入院とは、日ごろから統合失調症の急性期から消耗期までの、妄想や幻覚がかなり激しい場合の衰弱していく過程で行われます。

経験や体験が無いと、統合失調症の悪化した状態はかなり理解不能で、奇声をあげたり、物を壊したり、暴れたりするので怖い印象を持つものです。

 

しかし強制入院自体は、統合失調症の人でも僅かな人しか実際は行われません。

それも多くが措置入院ではなく、自傷の恐れがあるとかで家族の方から、医療機関に相談する医療保護入院が大半ですね。

ただそれまで、近所には身内が精神障害だとは知られたくないといった場合が多く、移送のためにやってきた救急車でそれがばれてしまうといった、精神的な抵抗も大きいのは問題でしょう。これは家族のメンタルが非常に重要になります。

 

強制入院の費用と準備するもの

医療保護入院でも、措置入院でも、どちらも緊急入院となるので、本人が加入している健康保険が適用されます。

医療保護入院と措置入院の違いでは、措置入院は行政権限で入院させるため、入院した期間中の医療費と食事代に関しては、

自己負担分は行政、つまり自治体が公費として支払いますがこれは収入次第で、その家族が一定以上の収入で、一部負担となります。

 

医療保護入院の場合は、自己負担となりますが、問題は精神科救急病棟か、精神科急性期治療病棟によって入院費用が大きく異なるんですね。

強制入院となる場合の多くは、精神科急性期病棟の場合が多いため、入院費用目安は、1か月大体65万から70万程度くらいです。

ただし、統合失調症の急性期で危険な状態というのは、それほど長くは続かないものなので、大抵は措置入院でも途中から医療保護入院に切り替わることが多いです。

 

医療保護入院のケースは、病棟では精神科救急病棟になる場合が多いので、その場合だけだと入院費用は、1か月で106万円あたりが多いと思います。

食事代は1か月約3万円前後、それに洗濯代とかおむつ代、理髪代も含めてひと月約1万円前後、これに医療費、入院費ですね。

医療費の約7割は健康保険から支払われるので、精神科救急病棟入院なら、

自己負担は1か月約31万前後、精神科急性期治療病棟の場合は、1か月19万5,000円前後くらいです。

 

それでもやはり負担は相当なものなので、ほとんどが高額療養費制度を活用しています。

これは一旦病院の会計で3割分を支払ってから、加入している健康保険を通じて高額療養費制度の申請を行う形です。

 

収入や年齢に応じた上限、自己負担限度額があるので、それを超えた分は後から払い戻される仕組みです。

この上限額は70歳未満で5段階に分けられています。負担分に関しては、健康保険に加入している本人とその家族が対象です。

それでも、この一旦納めなければならない事は、結構大変です。

 

強制入院中の治療とは?

統合失調症の急性期が悪化し、かなり暴れるような場合は拘束といってベッドに縛るようなイメージが強いですが、余程の措置入院以外ではあんまり実例は少ないと思います。

 

とにかく統合失調症の急性期でもかなり悪化している状態で、強制入院となる場合が多いため、治療も拒否とか、食事も全くしていない状態が多いです。

治療に具体的に入る前に、患者の衰弱を元に戻す点滴とかありますから、そこで拘束などは良くありますね。

 

退院後の対処はどうしたら?

統合失調症の強制入院のパターンは、家族よりも統合失調症本人の「病識」、つまり自分が統合失調症であるといった認識がまるで無いか、

あるいはそれを疑ってもいない、「自分は正常だ。」と強く信じている点が特徴です。

 

状態が落ち着いてくれば、医師と相談していつ退院するかも相談できるようになります。

こうした精神障害は、本人が一旦医師の前で治療の必要性を感じれば、自然と徐々に回復の方向に向かうものです。

逆に統合失調症の人が、家族と暮らして何度も強制入院となるのは、問題はその家族が統合失調症の病識が薄いか、誤解しているケースが多いと思います。

 

措置入院なども結局、その状態が統合失調症の悪化した状態だと、具体的に家族もイメージできていないことは、よくありますね。

実は統合失調症であることを認めたがらないのは、本人よりもその家族だったりします。

 

退院したら、後は自宅で療養、朝は起きて、夜は寝る、3度の食事をキチンと摂るなど、ごく普通の生活リズムを維持していく感じです。

それに退院近くなれば家族とも話せますが、その時家族が「あの状態は統合失調症が悪くなってしまったからだ。」と、

本人の本当の姿はごく普通であるとか、ちゃんと理解できるかは、退院後で再び悪化しないかのカギになりますね。


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