プロの看護計画を元にした統合失調症の睡眠を改善する4つの方法
2017/06/05
統合失調症と睡眠障害の関係について
統合失調症は、患者数がそれなりに多い割に、治療がなかなか進んでいないことがよく問題になります。
発達障害の一部にも同様に、一見してどれが本当の病理であるかは、あまり研究が進んでいないのです。
特に統合失調症には顕著な「被害妄想」その逆の「誇大妄想」などは、一般の人でも性格と合わせて考えると、その傾向は絶対に無いわけではありません。
しかし強迫観念に関しては、統合失調症は強い関心があるのが、精神的障害の一つの目安にはなっています。それが「追跡妄想」ですね。
統合失調症の妄想は支離滅裂ですが、生まれつきではないのは、はっきりしています。症状が多岐に渡るのは、
普通の人でも「ストレス」といっても、心理的、肉体的、環境や状況でその度合いが違うのと同じ理由です。
人それぞれ、ストレスの発散方法はまちまちですが、統合失調症などの精神疾患や精神障害は、睡眠と深い関わりが常にあります。
不眠も併発しやすく、日常的に睡眠導入時点で健全じゃないのは、よく見られる傾向です。
統合失調症の睡眠障害塀奴の予防、または改善について詳しく説明していきます。
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どのようなタイミングで睡眠障害になるのか?
個人的な私の経験から言えば、統合失調症になる前というのは、あまりはっきり記憶していません。
しかし、「ここからが、どうも自分は変わったな。」という自覚は大抵持っています。
少なくとも何でもない状況で、突然妄想や奇妙な言動が増えるわけでは無いんですよね。
そのため、長い間自分が統合失調症であることに、全く気が付かない期間が長いというのもあります。
様々な精神障害の併発は、そうした期間の中で定着していくのです。
最初の治療のきっかけは、私の場合は睡眠障害でした。
この場合も、寝る時間はきちんと確保して早めに寝ているのですが、日によって大きなばらつきがあるんです。
そして時には、大遅刻もします。1時間とか2時間とか遅くに目覚めてしまうんです。
強制的に目覚まし時計をセットして、起きたとしても、起床後最低3時間は何も出来ない状態になります。
翌朝に起きなければならない場合が多いほど、睡眠最初の時間は寝返りだけになりがちなんです。
音楽やお風呂に入っても、途中3時間程度で起きてしまう事もあります。
するとそこから寝たとしても、結局4時間とか短い睡眠になるため、「もう寝たら起きられない」となって、やがて睡眠時間はどんどん短くなっていきます。
こういった流れは、「強迫観念」という無意識な意識からやってくるのではないか?と、心療内科で相談して睡眠薬を処方されていました。
睡眠障害の併発を防ぐには、睡眠導入剤の必要はやはりあります。
睡眠の改善方法
まず統合失調症の適切な睡眠改善計画の第一歩は、「寝る環境」を充分に整えることですね。
看護計画では嗣明障害併発を防ぐために、「いつでも自宅で寝られる状況を作る」ということでしたので、敷布団ではなくベッドにしました。
次に統合失調症の場合、気にかかることがあると、ずっとそれを「どうしよう」という考えに取りつかれやすいので、一人暮らしでは家事を工夫しました。
家族と一緒に暮らしている場合は、絶対に家族同士で「家族の一人が統合失調症」という事実を把握している必要があります。
食事の時間はなるべく早くし、お風呂は体が暖かい方が眠りは深くなるので、寝る直前にします。
無理に寝る準備で寝る前には、「何もしない」と決めない方が良いです。統合失調症は生活リズムが既に狂っていることも多いからです。
そこで統合失調症の睡眠方法のポイントを説明します。睡眠障害の併発を防げれば、統合失調症の改善や治療は、ある程度成功していくものです。
睡眠改善方法ポイント1:睡眠時間を長めにとる
眼をつむるだけでも良いので、普段が8時間睡眠なら、12時間くらいとっても良いです。
残業が多い人なら、仕事終わり直後に食事をして、家ではお風呂だけにします。
休みなどは、12時間以上寝られる状況を作っても構いません。統合失調症の睡眠障害併発の要因は、日々の睡眠不足の蓄積と、「熟睡」感覚の欠如にあります。
なんとなく「満足した程休んでいない」という自己意識があるんです。この改善が睡眠計画の一つですね。
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睡眠改善方法ポイント2:住環境と睡眠環境は区別する
統合失調症がかなり重度になってくると、家事や何でもない家の掃除も出来なくなります。
妄想から解放され、やっと家に帰って「引きこもる」と、それでも残るのは”焦燥感”です。
「これをやらなきゃ」といったような、”しなければならない事”に縛られている自覚が強くなります。
統合失調症を含めた多くの精神障害は、「リラックスしなさい」と言われても、リラックスの「方法」が理解できません。
緊張状態が恒常化するために、脳も筋肉疲労も限界に達して眠いのに、寝ると起きるといった真逆の状態が続くいて行きます。
そこで睡眠障害を併発しないために、住環境を改造します。寝室を完全に作ることですね。生活環境と就眠環境は全く異なる環境にするんです。
ワンルームであれば、ベッドの周りは遮光性の高いカーテンで仕切ったり、寝ている間、
スイッチの明かりや、薄明りで物が視界に入ったりしないように、完全な「別世界」を作ることです。
習慣として「ここは寝るための場所」を作ります。これは心療内科や精神科医の看護指導で、睡眠障害併発防止のためにアドバイスされた方法です。
睡眠改善方法ポイント3:いつでも寝て良い感じにする
普通の人には常識として、「昼間は起きて活動するもの」という明確な区別がありますよね。
しかし統合失調症の見えないストレスは、リラックスした睡眠がとれず、それでも労働ややらなければいけない事がある状態を、常に作っている部分で蓄積されます。
言ってみれば何時でも例え一瞬でも気が休めず、物事を放っては置けないのです。
「気にしなければ良い。」という、気にしないで良い部分がなかなか把握できなくなります。
こうした精神的な部分を自分や専門医でもない人が、統合失調症の人にアドバイスするのは良くありません。
障害や症状の改善には、「心の持ちよう」といった曖昧な方法では、対処は絶対に無理です。
中でも睡眠障害は生理的な部分ですから、まずは的確に正常な状態へと導くのが、睡眠障害の併発を防ぐ唯一の手段となります。
また症状が最悪だった時に人間関係を壊してしまう事も多いので、余計に「考えるな」というのは統合失調症にとっては難しいことです。
従って、家では常に「いつでも寝られる環境」と準備が万端である必要があります。
統合失調症は妄想や強迫観念で、集中力を失うことも多いので、「自宅では完全にいつでも横になれる」という状態を作ることが、睡眠障害を併発させないポイントになります。
睡眠改善と治療の有効度
睡眠がキチンと取れているといった、統合失調症の患者は限りなく少ないはずです。
「妄想」でどうしても物事を悪く受け取るとか、過剰で過激な発想に陥るのは、過敏な心身症の常態と非常によく似ています。
睡眠は肉体的な休息だけではなく、ひと時でも「思考」を止める役割があります。統合失調症の方は、心のリセットが出来ない状態にあります。
それを何とか睡眠で止めることが出来るようになれば、軽度の症状のまま治療も可能となるのです。
やはり睡眠改善は、統合失調症の改善、治療の第一歩と言えます。
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