統合失調症が被害妄想に陥っているときにかける言葉・対応はこれだ！

統合失調症の被害妄想

統合失調症を発症してしまうと、自分で正しく周囲の状況を把握できなくなってしまいます。

脳の機能がおかしくなってしまうので、自分の本心とは異なった感覚（被害妄想）を持ってしまうことになってしまいます。

周囲の状況を把握できないだけではなくて、周囲の人間の対応にたいして被害妄想を感じてしまうことも多くなります。

もちろん、周囲は暖かい対応で本人に接していても、その感情を正しく受容できずに悪意としてとらえてしまいます。

悪意はどんどん大きくなってくることもあります。

このような悲劇的な被害妄想の状態が統合失調症の場合には起こってきてしまいます。

それでは、今回は被害妄想にはどのように対処すればいいのかをまとめます。

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被害妄想を否定するのはNG

統合失調症を発症して、被害妄想が出ているときには、それを周囲が否定しても当然のことながら受けいれられることはありません。

周囲が善意で根気よく説得を続けても、聞き入れられることはありません。

逆に怒らせてしまうことも多くなります。

妄想がでていても、周囲に対して深刻な問題にはならないときには聞き流すというのはとてもよい対処方法になります。

統合失調症の場合には受け流されても決して怒りません。

否定されなければ、怒り出すことはないのです。

妄想の内容が深刻な場合にはどのように対処すればいいのでしょうか？

もちろん、被害妄想の内容についてはつまり否定してはNGです。

むしろ、統合失調症の苦しみに共鳴してあげるようにするといいのです。

「あなたの、気持ちはよくわかるから、でもあまり思いつめたり、考えない方がいいよね」

といった感じの対応をしていくと、本人の感情が落ち着いてくるので、妄想が段々とおさまってきます。

話題を上手にすり替える

統合失調症の被害妄想に真正面から対応していくのは、周囲の人間にとっても大きな負担になります。

下手をすると、家族が心を病んでしまったりします。

家族が病気にならないためには、統合失調症の被害妄想にたいしては、かわす感じの対処法が良いのです。

どのようにかわせばいいかというと、意外に簡単に話題を変えてしまうのが良いのです。

本人が興味を持っているトピックスについて、話題を持ってくると妄想の内容をうまくかわしていくことができるようになります。

トピックスについては、明るくなるような話題がベストです。

ゴルフが好きな方であれば、「昨日のゴルフのゲームどうだった？」

美食家の方であれば、「今日の晩御飯はあなたの好きなすき焼きだけど？」

みたいに話かけられると本人はとてもうれしく内面では感じることになります。

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あなたの気持ちを分かっていると伝える

統合失調症の被害妄想の根源的な原因になっているのが、本人の心が感じている説明が難しい不安感なのです。

この不安感をうまく周囲に伝えることができないことが、被害妄想の形になって表れてくることが多いものです。

周囲は、本人の不安を理解してあげているという対応をしていくと、本人の気持ちが和らいでいって、被害妄想から解放されてきます。

「あなたの気持ちはよくわかっているからね、大変だけど大丈夫だからね」

というような言葉は大きな安心感を本人に与えることになります。

イメージ療法を試してみよう

これはオリンピックに出場している選手も多く取り入れている、不安を取り除くイメージ療法です。

やり方は簡単ですが、コツがいります。

通常は過去の嫌な記憶や、未来への不安に対して行われる療法です。

今回は統合失調症の妄想を打ち消すバージョンをご紹介します。

①被害妄想が始まったら、その内容を紙に書きだす。

これは本人でも、家族でも誰でもOKです。

②紙に書いた内容を声に出して読む。

これも本人でも家族でもどちらでもいいですが、本人が読むほうが効果的です。

被害妄想を文字に起こして、それを改めて読み返す作業というのは、客観的な目線を持つという練習になります。

③次に、その紙をくしゃくしゃと丸め、手でどんどんと叩き潰してやりましょう。

被害妄想を叩きのめすといった感じです。

④最後は灰皿などの上に丸めた紙を置き、ライターで燃やして消し炭にしてやります。

これを目で体感的にイメージすることで、被害妄想は消えてなくなったという効果が得られます。

慣れてきたら、何度も繰り返してこれを頭の中だけで完結させることもできます。

オリンピック選手はこの方法を取り入れ、「スタートを失敗したらどうしよう」「前の試合みたいに、途中でこけたらどうしよう」

というネガティブなイメージを払拭しているそうです。