統合失調症とうつ病ですが、何か?

統合失調症とうつ病を併発して、5年がかりで克服し完治させたアラサー男の記録をまとめます。前職は営業職で病みまくり、今はストレスの少ない仕事で社会復帰を果たしています。

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統合失調症の発症から中期、治るまでの一般的な経過とは?

      2017/05/20

統合失調症の前兆

統合失調症などを含めた精神障害の前兆は、ほぼ似たような印象と思って良いかもしれません。

一番顕著になるのが生活リズムの乱れです。ただし一般的な生活が不規則になるのとは少々違います。

現在、統合失調症とは脳機能の中で、神経伝達物資が上手く機能せず、本来「疲労」と「休息」の切り替えが正しく行われないため、そのように考えられています。

 

いわゆる「神経質」の状態が継続しているため、全くリラックス出来ない状態が長期化するのが問題なのです。

そのため、統合失調症の前兆で顕著なのが、睡眠障害です。再発しやすい障害の一つですね。

まず睡眠中に途中覚醒が、生理的な作用とは無関係に頻繁に起こります。

 

トイレが近くなる、喉が渇くなどの生理的な欲求で起きるのではありません。眠って夢を見た後、寝付ける事ができなくなり、体温が上がり寝られなくなっていく状態です。

特に飲酒の習慣がある場合、この途中覚醒するまでの時間が、他の飲酒をする人に比べて短いです。

この慢性的な睡眠不足が、イライラや尖った神経のように、周囲の外部刺激に敏感になります。

 

しかし初期段階では「やる気」や行動にはまだ能動的な経過を見ることが出来ます。

統合失調症で再発を繰り返すのは、この前兆が健康な人でも疲労次第で起こるような、睡眠不足によることから始まるためです。

 

治療や治癒には、この睡眠導入に投薬を適切に行うことが必ず必要になります。

この前兆段階での経過をいかに食い止めるかが、再発の防止と治療と治癒に至る方法でもあります。

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統合失調症の進行

統合失調症が症状が経過によって、急性期へ移行するのは、「昼間の活動」の中で起こることになります。

統合失調症の治癒で阻害要因となるのは、「他人」以外に、家族の存在もあります。

密接な人間関係の中で、具体的な要求は普通、親しいはずの家族から言われる事が多いからです。

 

「早く寝なさい」、「しっかりしなさい」、「ネットを見すぎだ」、「いつまで起きてるんだ」などもその例ですね。

統合失調症の方は、するべきことに対して、集中力やまた次に行うべき行動の前にあった事象に、非常に心が奪われる特徴があります。

本来の「やるべき事をしようという意志」と、「今考えている事」が2つ以上、同時に頭の中で起こっています。

 

この優先順位が区別なく何をしてよいのかパニックになっている状態です。

これに更に他人や家族から「強い要求」があることで、一層追い込まれた状況を作り出します。

統合失調症は、自らリラックス出来る状況を作り出せないので、安静といっても周囲が静かで物音がしないなど、物理的な静寂が重要になります。

 

統合失調症の再発が非常に多いのは、この進行中である症状の時に、「なるべく早く元に戻したい」と無理な投薬や治療を考えてしまうからです。

統合失調症の症状は一つでは無く、また根本原因も現在になっても不明です。

統合失調症で「今何が起きているのか?」をきちんと見つめて、悪化、再発を防止し、治療と治癒に努める方が良い結果になるかもしれません。

 

統合失調症の急性期

適切な睡眠と同時に、統合失調症の前兆に気が付かず、経過途中でまた普段通りの要求が周辺から言われたり、「義務」が多数生じますと、統合失調症の症状は更に悪化します。

統合失調症の人にとっては、満足のいくリラックスや安息とは程遠い状態のまま、脳の活動だけ非常に活発になります。

言ってみれば、体は何も動かさなくても、脳は一切休息もリラックスもしない状態です。

 

寝てもこれは同様で、急性期で症状が激しくなると、その経過中、良く言えば「想像力」だけが脳を支配するようになります。これは物事が未達成でも、時間ややることが次々あるからともいえます。

一般の人は、ここで頭のなかで「捨てるべきこと」が生まれ、今はやらなくても良いとか、放置しても問題はないという取捨選択が可能です。しかし統合失調症の場合は、「脳の命令」が非常に強く、出来ない理由を考える思考性に変異していきます。

 

「強い義務感」や「使命感」なども生まれ、協調性は無くなり、やがてそれは”周囲の影響だ”と考え方が自分と分離していくんですね。

これは脳機能に限界が来ていることを表しています。

その「これは絶対やらなくてはいけない」とか、激しい感情はそれを阻害する理由を考えるに至ったりするのです。

 

それが「妄想」や「虚言」、睡眠不足も慢性的なので、「幻覚」がこれに加わり、相互に「関係ある」と思い込んでしまうのです。

この経過を辿った場合は、治療は主に投薬を段階的に行う以外経過を止めることは、なかなか難しいです。

 

まず激しい頭痛がある場合は、緊張を緩和する弛緩薬を投薬します。場合によっては自宅の一室でしばらく休養、それが難しいと判断されると入院治療となります。これは回復期になるまで行われます。

また症状がおさまっても非常に一時的で、波が激しく上下するため、見た目では、再発と回復を何度も繰り返しているように見える場合もあります。

 

統合失調症の消耗期

統合失調症の経過の中で、最も注意しなければならないのは、この消耗期です。

急性期に起こった焦燥感、妄想や幻覚などの複合的な心身症の状態を経過し、心身ともに疲労は全身を覆い尽くします。

投薬で強制的に体の機能、特に脳の活動を緩やかにするので、統合失調症の人はこの時期、非常におとなしく、穏やかに見えます。

 

しかしこれは、決して治癒したわけではありません。体調としては限界を過ぎてしまった状態です。

やる気も活力も失われ、この時前長期前のような、普段の生活に戻ると、急性期までの経過はずっと急速に変異します。

最悪の場合、自ら命を落とすような事は、この消耗期に非常に高い可能性があります。

仮に急性期のような、感情が激しく、活気があるような行動の次に、自然と元に戻るような印象があった場合は、その時点でも場合によって治療のために入院は必要かもしれません。

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統合失調症の回復時期

この回復期こそ、本当の治療がスタートします。脳の活動も平常であり、食欲も普通、睡眠もある程度の時間、途中覚醒なしで短時間でも可能となるからです。

注意が必要なのは、抗うつ剤や睡眠薬の投与は、ある程度継続して、統合失調症について回るその他の精神障害を経過させないことです。

 

統合失調症の治療とは、こうした周辺の精神障害をいかに防ぐかにかかっています。

統合失調症そのものを治療するというより、顕著になって心身を疲労させるうつ病や睡眠障害を治療していくことが、統合失調症の治癒につながります。

 

統合失調症と看護の在り方

現在の統合失調症の治療は、精神科というより心療内科が多いです。もちろん入院施設がある病院では「精神科」としてまだ存在しています。

統合失調症の治療と治癒に関しては、家族の協力は確かに不可欠ですが、「治療と治癒に関与してはならない」と考えるべきですね。

 

これは「早く寝なさい」、「これをしなさい」、「薬をのみなさい」など、「こうしたら良い」という、思考のヒントではなく多くは「命令」であることがよくあるからです。

また統合失調症の人に余計な想像を掻き立てる言い方も、絶対にダメです。

 

「こうじゃないか?」など、答えを統合失調症の人に考えさせるのは、悪化はあっても治癒や治療には一切寄与しません。

治療中、あるいは治癒に向かって経過している最中の場合、家族は統合失調症の人に出来る看護は、「静かで安静できる環境を提供する」これだけです。薬を飲むタイミング、睡眠時間、生活リズムに口出しするべきではないのです。統合失調症とは、本来主体的に判断する事全てが、判断が全て自分以外のところに存在するという、特殊な思考性によって悪化していきます。この考え方自体が精神障害ですから、障害のある部分に他の人が働きかけるのは非常に危険です。治療や治癒を判断できる立場と、協力する立場は異なるものなのです。

 

統合失調症の治癒と治療に関しては、専門家、医師と患者の1対1の関係で二人三脚で行います。

ただ再発防止には、統合失調症のプライベートは基本的に自宅にあるため、家族の協力無しには治療、治癒、再発防止は難しい事も事実です。

 

統合失調症の治癒と経過

統合失調症の以上のような障害の進行から、治癒の経過については「睡眠障害の改善」と「緊張の緩和」、「うつ症状の抑制」の3つが主体となります。

最も初期には緊張を作り出している、リラックスできない身体の状態を改善させ、その経過を観察します。

場合によっては、これに合わせ睡眠薬の投与も、様子を見て処方されるでしょう。

 

また統合失調症は、長い期間その人個人の「性格」と誤解を受け、診断する機会がない場合も長期化している事が多いです。

そのため、うつ病も併発している可能性は高いですね。心身症を含めた他の精神障害を取り除くことで、統合失調症の性質は最後まで残る場合があります。

しかし、睡眠やリラックスが適切にできるようになれば、それは治癒と治療の成功と読んでも差し支えありません。

 

統合失調症が治った状態とは?

統合失調症の経過の中で、どこが「治った」と呼べる状態でしょうか。それは、生活における極普通の事が可能となった場合です。

昼間は起床し、食事をし、ある程度動くことが出来て、夜は睡眠をとることが出来るという、非常にシンプルなものです。

統合失調症の経過で、悪化した状態は、これらのいずれかが喪失した状態になります。

 

多少の統合失調症の性質、「物事を悪くなる方向に考えがち」な部分は残ることが多いですが、日常生活に支障がない状態が数ヶ月から1年からそれ以上続き、翌年の季節の変わり目などで体調の変化が穏やかなら、治癒したと見ていいでしょう。

経過を見ながら、前兆を予知できるなり、適切な休息を主体的に出来るようになれば、経過の中で治療は成功し、治癒したと言えるでしょうね。

 

統合失調症の再発を防止する方法

統合失調症の前兆となる経過を、まず見逃せない事が再発を防止することになります。

逆に急性期を過ぎて「消耗期」の最中に、正常に戻ったと誤解しない注意が非常に必要です。

消耗期にうつ症状が、かなり強く出ている場合もあるからです。

 

またよく言われる「イライラ」も、統合失調症では常に経過の中で出現するわけではありません。

突発的な激情も悪口や喧嘩などでは、誰でもあるものですよね。統合失調症は、この激情が生まれるのは「想像」の中で起こるのです。

だから、他人から見てその様子が理解できないことになります。

 

「頭にくること」が、想像の中で他人の言葉や行動を引き金に、脳の中で話が勝手に進むのと同じです。

それが現実の事象と重なり、「妄想」となります。再発の防止は、統合失調症のこうした想像力を、プラスに置き換えていくようなものです。

 

よく言われる「心の余裕」とは、多少のことでは動じない精神を指しますよね。そのために必要なのは、正にリラックスです。

緊張と緩和のバランスを整え、統合失調症の経過の中で、「緩和」に重点を置くことが、治療と治癒、いずれは症状が出現しない状態につながっていくのです。


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