統合失調症患者への看護計画~接し方から看護の仕方まで~
2017/04/08
統合失調症の看護計画の目標
統合失調症になると、本人の意思とは無関係に脳の機能に異常が起きてしまいます、
周囲から見ると、今までは見られなかった不可思議な反応や行動をとるようになります。
統合失調症の治療は看護計画をたて、早期に行っていくことが非常に重要です。
では具体的にどのような看護計画をたてればいいのかをまとめます。
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気持ちをコントロールできるように
治療を行っていくうえで、重要になってくるのが、患者の気持ちをどのように和らげていくか、が重要になります。
統合失調症の患者は感情のコントロールをすることが非常にむずかしいので、
看護する立場の人が以下のような統合失調症の看護計画を立ててから治療を行っていくことが必要になります。
統合失調症の看護計画を立てないで、看護にあたっていくと、看護者の側も精神的に変調をきたしてしまうことがあります。
統合失調症の看護をしている家族は、うつ病を併発しやすいと言われています。
おかしな妄想を聞かされたり、暴力的に振る舞われたりと、接していく上でストレスは半端ないからです。
僕の母も、一時期うつ病になりかけたことがあったそうで、そのときは精神外来に通って乗り切っていたそうです。
統合失調症の看護計画(例)
①患者の気持ちを和らげて、暴力行動が起きないようにする。
②患者自身で自分の気持ちをコントロールできるようにする。
③患者自身が自分の意思で気持ちを和らげるための休息をとれるようにする。
④脳の機能異常にたいして患者が上手く対処できるようにする
⑤患者が自分と自分の外の世界を区別できるようにする。
⑥患者が人間関係を上手く送れるようにする。
⑦患者が社会復帰できるようにする。
⑧患者が様々なストレスに向かっていけるようにする。
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統合失調症の看護:患者本人に対して
統合失調症の看護計画として、患者本人にすることで一番重要になってくるのが、
抱えているストレスを上手く患者自身で解決できるようにしていくことです。
これは非常に重要なポイントであって、これを上手く患者が解決できるようになれば、自然に統合失調症の症状は回復の方向に向かっていきます。
患者に対しては肯定も否定もしないという気持ちで接することがとても大事になってきます。
これは最初は自分一人では無理なので、周りの、とくに家族は手伝ってあげて下さい。
例えば、統合失調症は全ての人や物が敵にみえるので、外に出ることが怖くなり引きこもりになるケースがあります。
そこで、家族が外に出て、「電柱の裏には誰もいないよ!」「お向かいさんの家にお邪魔したけど、盗聴器は仕掛けられていなかったよ」
など、実際に外で行動して、ここには敵はいないんだ。と実感させることが有効です。
徐々に一緒に外に出て、範囲を広げていきましょう。
統合失調症の看護:患者の家族にたいして
統合失調症の看護計画として患者の家族にすることで一番重要になってくるのが、
家族の精神状態を安定させることです。
家族に大きな精神的な負担がかかると、今度は家族の方が精神的に参ってしまうこともあり、これだけは絶対に避けねばならない部分です。
統合失調症の患者を家族に持つ場合には、家族間の調和が乱れてしまうこともしばしばです。
看護者としては、調和の乱れを最小限にしていくことが看護の重要なポイントになってきます。
家族との調和がとれていることも、症状の回復にとって重要なポイントになってきます。
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