統合失調症の原因はドーパミンに関係があった!?気になるドーパミン仮説とは
2017/04/08
統合失調症の原因
統合失調症の原因についてはまだまだ分からない点がたくさんあります。
その理由の一つとして、いくつかの原因によって起きてくる症状をまとめて統合失調症とて分類している可能性があるからです。
一方で統合失調症の一つの原因としてはドーパミン仮説があります。
この仮説に近い形で統合失調症を発症していれば医学的な治療効果が大きく期待できることになります。
今回は統合失調症の完治に向けて期待を寄せられている、ドーパミン仮説について最新情報をまとめます。
スポンサーリンク
ドーパミン仮説とは
ドーパミンは、脳の中で情報の伝達を行っている化学物質です。
一般的にはドーパミンは、人が興奮すると発生されるということが有名ですね。
サッカーの試合を見て、ゴールしたときにどばあっと出るのがドーパミンです。
脳の構成細胞である神経細胞は、シナプスを通してお互いに化学物質を使って情報の伝達をおこなっています。
人間が普通に生活するのに、このような情報伝達は必須のものです。
ドーパミンは、体の中で合成することができます。
ドーパミンの脳での働きは、感情のコントロールが主な役割です。
ドーパミンの量が適正なら、楽しいことを楽しんだり、悲しいことを悲しんだりと、心のバランスを保ちながら気持ちをコントロールすることができます。
統合失調症は、ドーパミンの脳の中での量が普通の人に比べて多くなってしまうと考えられています。
これがドーパミン仮説です。
脳の中でドーパミンが増えてしまうと、幻覚や妄想に悩まされてしまうことになります。
また異常な興奮状態に見舞われることになります。
これらの症状は統合失調症の特徴的な症状の一部になっています。
ドーパミン仮説に基づいた治療
統合失調症の医学的な治療は、ドーパミン仮説に基づいて行われています。
脳の中でドーパミンの量が増えている場合は、医学的な治療が有効になりますが、そうでない場合には全く効果がない場合もあります。
一般的には統合失調症の陽性症状には、ドーパミン仮説による治療法が有効になります。
しかし陰性症状や認知症状には、ほとんど効果が見られないことがあります。
というのも、ドーパミンは統合失調症を引き起こす原因となっていることは間違いありません。
しかし、それだけが原因ではなく、まだ分かっていない他の原因が必ず関係していると言えるのです。
そして最近わかってきたことですが、以前はドーパミンが本当に増えているのか、なくなった患者さんを検査することでしかそれを判断することはできませんでした。
しかし近年医療の進化により、今は普通の検査でドーパミン量を測定することができるようになりました。
そこで、統合失調症を発症している人は、必ずしもドーパミン量に異常をきたしているわけではないということが分かりました。
ドーパミンは統合失調症を引き起こす1つの原因にしか過ぎず、他にも原因があるということがはっきり証明されたわけです。
従来の方法に加えて、統合失調症にたいする新しい治療法を探し出す必要があります。
スポンサーリンク
ドーパミン仮説の限界
統合失調症の方の脳の調べてみると確かにドーパミンの量が増えている場合もあるのですが、逆にドーパミンの量が増えていないという例もあります。
したがって、ドーパミン仮説以外が統合失調症の発症の原因になっていることがあります。
ドーパミン以外にもいくつかの伝達物質が脳の中で情報伝達の働きをしています。
以下のように、ほかの情報伝達物質の量に異常が起きて統合失調が起きているという仮説も提唱されるようになっています。
1:グルタミン酸仮説
2:セロトニン仮説
3:GABA仮説
それらの仮説に従った治療法が開発されてきて、それをうまく使い分けることができれば、もっと効果的な統合失調症の治療が行われていけるようになるのかもしれませんね。
仮説は毎年のように発表されていて、ぶっちゃけ自分がどれが原因なのかをつきとめるのは難しいです。
それこそお医者さんの技量にもよりますしね。
そのため僕がおすすめする治療法は、かかりつけの病院だけでなく、他の統合失調症の専門医がいる病院にもセカンドオピニオンとして行ってみるべきです。
じっさい、2年たっても統合失調症に回復が見られなかったとき、別の病院で診察してもらい、新たな治療方を開始したところ、初めて症状の回復が見られました。
お医者さんの中にも、毎日統合失調症の最新ニュースを追いかけて日々勉強している人と、今までの知識のみで治療を続けるお医者さんがいます。
どちらが良い医者なのかは、一目瞭然ですよね。
信頼できる医者を探すのは当然ですが、そのコツとして、仕事に対して真面目で意欲的な人がいいですね。
スポンサーリンク