うつ病は甘えじゃないんです!偽物と本物の見分け方
2017/04/08
うつ病と甘えの見分けかた
うつ病になると、自分の意思とは反して朝早く起きることができなくなったり、集中力を欠いてしまう症状が出てきます。
周囲から見ていると、今まではできていた分、まるで甘えているように見えてしまいます。
うつ病についての知識が十分でなかった頃は、その症状は甘えであるととらえる考え方が主流でした。
しかし、うつ病と甘えは、はっきりと違いがあり線引きできるものであるということが明らかになっています。
うつ病と単なる甘えでは、それに対する対応も変わってきます。
さらには、自分の症状にたいして、本人もうつ病なのか自分が甘えているだけなのかについて迷ってしまったりもします。
ここでは、うつ病と甘えの見分け方を紹介します。
甘えの場合には頑張って改善していくようにしなくてはなりませんが、
うつ病の場合には頑張っていこうとするのは、かえってうつ病を悪くしてしまうことにもなり逆効果になります。
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うつ病と甘えの見分けかたの実際
うつ病と甘えを見分けるためには、それぞれの特徴を知っておくといいでしょう。
うつ病の特徴
・頑張ろうとする気持ちがあるけど体がついていかない
・趣味など楽しいことでもを楽しめなくなってしまう。
・休憩を進めてもとろうとしない。
とったとしても罪悪感を感じている
甘えの特徴
・休みたい、楽をしたいと思っている。
・仕事のときは元気がないけど、仕事が終わるといきいきして趣味を楽しむことができる。
・うつ病であるかとを自分から言ったり、すぐに認める。
無理をするか。楽をするかが根本的に違う
うつ病とたんなる甘えには、このような特徴があります。
根本的な違いは、うつ病の場合にはやろうとする意志があります。
頑張りたいという気持ちはあるのに、体がついていかない。
それでも、なんとかしようと体を動かしてしまい、どんどん症状が悪化してしまうことがうつ病の典型パターンです。
しかし、甘えの場合には、頑張りがないという特徴があげられます。
例えば、腹痛に襲われてしまって、会社に行くのが困難な場合を考えてみると判りやすいとおもいます。
うつ病の場合には、会社に行かないとほかのメンバーに迷惑がかかるので、申し訳ないという気持ちになります。
そのために無理して会社に行こうとしてしまって、体を疲れさせ、うつ病をさらに悪化させてしまいます。
逆に甘えの場合には、会社のメンバーの迷惑などは考えにいれませんので、無理をしないで会社を休むという選択を取ります。
行動を見てみると違いは明確に分かる
結果的に休んでしまった場合、両者の行動の違いは明確です。
うつ病は会社を休むと自分自身の弱さや、申し訳ないという気持ちに苛まされ、好きなことでさえもする気力がなくなります。
会社に行かなくて気持ちがほっとして、精神的に落ち着くことができますが、それは甘えではありません。
そして甘えの場合、こちらは会社に今日行かなくてもいいとなると、とたんに元気を取り戻してテレビを見たり、ゲームをしたりし始めます。
酷い場合はランチに出かけてしまうなんてことも。
つまり、うつ病の場合にはほとんどすべての事をやることが難しくなってしまうのに対して、甘えの場合には自分が嫌だと思うことだけやるのが難しくなってしまいます。
おいしいものを食べるようなことを提案してみれば、簡単に見分けられます。
うつ病の場合にはおいしい物であっても食べることができませんが、甘えの場合は、おいしいものは喜んで食べることができます。
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新型うつ病は本当に甘えではないか?
今まで、うつ病とその皮をかぶっておいしいとこどりをしようという、ただの怠け者である甘えは、決定的に違うものだとされていました。
うつ病はじっさいに神経回路のシナプスが異常をきたし、精神安定のためのセロトニンやノルアドレナリンの働きが弱くなるということで見分けていました。
しかし、最近はこの単なる甘えだと思われていた症状にも、病名がついています。
それは新型うつ病。正式名称は非定型うつ病といい、通常のうつ病であるランコリー(親和)型うつ病とは違うものです。
精神科医の香山リカ先生が名付けた「5時までうつ」という名称が、この新型うつをよく表しています。
新型うつは、責任ある仕事をやりたがらない。会社が終わる5時から元気になる。よく食べるので体重が増える。
といった症状が表れ、もろに怠け者といった様子が見られます。
じっさいに本人は苦しいのは苦しいのですが、これをれっきとした病気だと認めることは難しいと僕は考えています。
それは、自分は病気であるという、ある意味疾病利得を得ることができるという点です。
うつ病には周りは優しくして、無理なことを押し付けてはいけないという、まさにいいとこどりの病気だと言えるためです。
これは10代~20代の若い世代に多く発症しており、ストレス耐性が弱い世代が発症しやすいとされています。
僕も20代でランコリー(親和)型うつ病のほうを発症しましたが、正直新型うつ病と同じに見られることは嫌です。
話をしていてもうつ病についての意見やあるあるが噛みあいませんし、本当に病気と認めていいのだろうか?と感じています。
新型うつは若い世代の精神的なベース
これは僕の個人的な意見ですが、新型うつは、現代の日本が生み出した20代くらいまでがかかっている闇の部分なのではないかと思います。
先生に怒られることもなく、男女平等を教育され性差がなくなったことによる負の障害。
僕は男女差別というか、男女が明確に分かれ、その性差を理解して得意不得意を認識することは必要だと思います。
人間は本来明確に男女違う生き物として生まれてきたのですから、当然役割に違いがあり、それに対して誇りを持つべきだと思います。
男なら男らしさをはっきする!・・・という機会が、やはり昔に比べると減っているのだろうなと思います。
そのため、自分が何者なのか、何が得意で何が好きなのかすらよくわからない。
不確定で目標のない存在になる人が増えたのではないかと推測しています。
若いときなんてまだ何も分からないのですから、男ならこうであるべき、あれをしろ!と明確なやることが決まっていた方が、迷いが生じません。
その迷いや目標がないことから、新型うつなんてものが、若い世代の精神的なベースとなって表れているのではないかと思います。
うつ病と甘えの見分けかたの実際:周囲の対応
うつ病と甘えは以上のように見分けることができます。
うつ病である場合には、周囲は本人の辛さを共感してあげて、とにかく休養を進めてあげなくてはなりません。
何にも後ろめたいことはなく、休んでも良いという気持ちに本人がなれることが一番重要なことになります。
うつ病と甘えの見分けかたの実際:本人の対応
自分がうつ病であるかそれとも甘えているのかについて悩んでいる場合も同様に客観的に分析をして、
うつ病であることが判れば、思い切って自分にリラックスを与えるようにしするのが良い方法です。
自分は甘えているのではなくて、病気のために何もすることができないと、割り切って思うことがうつ病の回復につながっていきます。
先ずは、気持ちを切り替えて、自分のストレスを解放して体の回復を図ってから、徐々にリズムをもって生活をしていくようにすることが必要になります。
この点は、甘えている場合とは大きく異なってきます。
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