うつ病の再就職は課題が多い!失敗しないためのポイントをまとめる
2017/04/08
うつ病完治後の再就職について
うつ病を発症して、症状が軽ければいいのですが、重い場合には職場からの退職を余儀なくされてしまうことがあります。
うつ病は完全に治すことは難しい病気ではありますが、症状を改善して職場で再び働ける状態に戻ることは不可能なことではありません。
一方でうつ病を発症して、治療を行って回復したときに現実問題として職場に復帰する(再就職)ことはできるものなのでしょうか?
今回は、難しいとされるうつ病の再就職について、僕の体験談をまとめます。
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最初は復職したいと思っていた
僕の場合、うつ病と統合失調症を同時に併発してしまったので、もう無理だ!というボロボロの状態になったとき会社に休職を願い出ました。
会社の方も、「こいつはおかしい」と思っていたそうで、すぐに休職届を受理してくれました。
休職したときはよくなれば復職したいと思っていたのですが、病状が回復するにつれて、「うつ病を発生させた原因である会社に戻っても、またぶり返してしまう」
と気が付き、そこで正式に退職することになりました。
うつ病は真面目な人がかかりやすく、会社に迷惑をかけないために何とか早く復帰しようと頑張ってしまいます。
でも、仕事が原因でうつ病になった場合は、そんな会社に戻ることは正しいことなんでしょうか?
思い切って退職して、ストレスの少ない職に再就職するのが、僕が選んだベストな道です。
難しい再就職
うつ病から回復して、実際に再就職をしようとしても、多くの場合において再就職は難しいというのが現状です。
その理由として、うつ病は完全に治るものではないので、再発の恐れがあるということが挙げられます。
統合失調症と違い、うつ病は広く認知され、知らない人はいないほどメジャーというと変ですが、当たり前な病気です。
そのため、再発率が非常に高く、うつ病だった人を社員にするのはリスクが高いと面接で思われてしまうことがあります。
医師からは症状の回復についての診断書は貰えても、再発の可能性は皆無という内容の診断書を得ることはできませんからね。
今の時代はどの会社も経営状況が苦しく、再発の可能性のある人を、わざわざリスクを負って再就職させることはまずないのです。
うつ病であったから、という理由で採用しないということはルール上はいけないのですが、現実問題としては再就職はかなり難しいものになっています。
嘘をつくのは何の意味もない
うつ病であることが判ってしまうと、離職して更には再就職が難しいという理由で、うつ病であることを隠して仕事を続ける人がいます。
これは非常に危険なことです。
症状が悪化の一途をたどり、ついには治らなくなってしまうかもしれません。
うつ病は再発を繰り返すと、そのたびにどんどん治る期間が長引き、慢性化してしまう懸念があります。
うつ病の輪の会で出会った人も、妻も病気で働けないため、うつ病を抱えながらも何度も転職を繰り返していました。
そのたびに体調を崩してうつ病をぶり返し、症状を悪化させ、初期の状態よりかなり酷くなってしまったそうです。
最終的には寝たきりで動けなくなってしまい、互いの両親がみかねて離婚されられたそうです。
今は生活保護を受けながら、治療をしながらなんとか暮らしているそうです。
その方には申し訳ないですが、僕もそうはなりたくないな・・・と思いました。
反面教師として、その話は今も僕の胸に残り続け、無理はしてはいけないという教訓になっています。
うつ病をアピールポイントにする
うつ病だと分かったら、それを隠さずに、逆に自分の個性やチャームポイントだとアピールしてしまうのも手です。
じっさい僕は今小さな会社のプログラマーとして働いていますが、面接で、
「元うつ病で統合失調症だったので、人と関わることが苦手でストレス耐性もないです。
なので周りから放置されて、その日の会話が「お弁当温めますか?」「はい」だけでも、全くストレスを感じない性格です。
人に関わらせないなら、類まれなる集中力でロボットのようにプログラムを書き続けます!いかがでしょうか」
といって売り込みました。
小さな会社の社長というのは、どこか変わっていて型破りな人が多いものです。
あははっ面白いやつだな。と笑ってくれて、何人か面接の人が後にも控えていたようですが、採用を即決してくれました。
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リワークプログラム
実際には働くことができるにも関わらず、再就職が困難になってしまっている元うつ病患者のために、リワークプログラムが用意されるようになってきています。
これは、うつ病によって離職を余儀なくされた人が再就職できるようにサポートしていくプログラムです。
リワークプログラムは主に3つの施設があります。
1) 独立行政法人系の施設
最も人気が高く、費用が無料というのが魅力です。
利用期間は3ヶ月と制限されているので、その間に再就職の見込みをつかみたいところです。
人気がありすぎるため、予約しても数か月先にしか空きがないというところが多いです。
2) 病院やクリニック
病院でリワークプログラムを受ける場合は、保険が適用されます。
3割負担となるので、1回の利用あたり2000円ほどで受けることができます。
また、自立支援医療制度を利用する場合はそれよりも安い1割負担になり、700円程度で受けることができます。
3) 企業やNPOなどの民間の施設
費用は1日あたり800円程度が目安になります。
これは企業によって差があり、プログラムにも開きがあるのが民間施設の特徴です。
自分にあった内容か、雰囲気はどうかなど、事前に見学してみるのもいいですね。
独立行政法人は人気がありすぎて、病院よりも費用が安いとなると、現実的にはこの辺りを利用したほうが再就職は早いかもしれません。
リワークプログラムによって、多くの人がうつ病の回復後に再就職を出来るようになってきています。
再就職を考えている場合に積極的に使っていくのが良いでしょう。
法律相談
過去に病気であったからという不当な理由で再就職が難しくなっている場合には、弁護士に相談するのも良い方法です。
会社側に正当な理由がある時は仕方ありません。
違法な差別を受けて再就職ができない場合には、法律的な観点から相談をおこなうと、再就職への道が開けてくることもあります。
じっさいに、仕事が原因でうつ病になってしまったという場合は、会社がブラック企業な割合が多いそうです。
残業が多く過労で、その上お給料は少ないという過酷な動労条件の中、真面目に働いてしまうことでうつ病を発症させてしまう人は多いです。
未払の残業代などは支払義務があるので、どうせ会社に戻るつもりがないならところん請求してやるのも手です。
その際は、やはり残業をじっさいにしていたという証拠があったほうが強いです。
タイムカードの記録などが手元にあるといいですね。
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