スピリチュアル治療で統合失調症は治る?治療体験レポートとその後の効果
2017/08/01
統合失調症の症状がひどいとき、母親がいろいろな治療法を試すべきと、スピリチュアル法を取り入れたことがありました。
病気がスピリチュアルな方法で治るのか?統合失調症という、いまだによくわかっていない病気だと気になるところですよね。
今回は、ぼくの体験をふまえて、スピリチュアル治療がどのようなものだったかをご紹介します。
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スピリチュアル治療とは?
「霊的」とか「霊体験」など、どちらかと言えば世間ではオカルトの分野に属しているのが、占いとか心霊体験などですよね。
スピリチュアルとは元々は組織的な宗教団体から独立した心霊主義から来ているもので、
身体の中に憑依する霊魂などが、精神に影響を与えるという考えです。
19世紀のアメリカが発祥と言われ、日本では新興宗教の一部も強い影響を受けています。
これに、現在のヒーリングなどのセラピー文化が重なり合って、日本では総合的にスピリチュアルとして認知されているんですね。
実際のところ、スピリチュアル治療という分野は、あくまでも民間の独自な考えを基にしたのもので、
「霊」という存在が不確実性があるために、治療法が確立されているわけではありません。
しかし昔から日本では「狐憑き」と呼ばれ、古い文献でも日本には伝統的に精神錯乱をする要因は、
動物の霊が人に憑依して起こると信じられてきた経緯があります。
確かに、ある少女が悪魔に憑りつかれて、それを除霊する試みは大昔のキリスト教には存在していました。
しかしながらその存在は欧米では単なる形式的な資格のようなもので、20世紀には完全に廃止されています。
立場も下級階級でしたので、実際に悪魔祓いも行われていたかは、ほとんど不明で記録は正式には無いと言うのが現状です。
霊魂は存在するかどうかと統合失調症の関係
統合失調症の妄想の中には、「虚言」がよく含まれます。
「自分はある王様の生まれ変わりだ。」とか、「自分は類まれな才能を持つ天才だ。」と本当に信じているような言動がよくあるのです。
しかし、統合失調症の経験者の私からすれば、この妄信には統合失調症なりの複雑な理由があります。
統合失調症で特に顕著なのは、実は強迫観念です。
例えば統合失調症の症状が進行中の時は、「得体の知れない不安」でいっぱいになり、夜も怖くて明かりを消さなかったり、
朝まで寝られないことは頻繁に起こります。
最初は、「疲れれば寝れる」と考えるのですが、過去にあった体験や人の言葉が繰り返し頭の中で「鳴る」、
「響いている」感じで、いつまでもそのことが離れなくなります。
この状態の特徴は、それぞれが断片的で、頭では理解できない印象ですね。
必死に考えても、順序立てて理由を自分でも整理できないので、一番自分で理解しやすいのが「自分以外が原因だ」と考えることになります。
それが「物がよく見つからないのは、他人が隠している」とか、
それを転じて「自分があまりに超能力があるので、物が瞬間移動している」とか、色々と理由をつけ足していくんです。
その一つに、「部屋の端っこで常に人影がいて、こちらを観察している」など、あたかもそこに幽霊でもいるような虚言を発する場合があります。
妄想で幽霊を作っているというよりも、現実を正確に認識することが困難なので、一言でいえばパニックになってる状態です。
つまり、統合失調症の人にとって、こうした漠然とした不安は常に持っていますから、その強弱次第で、普通は見えないものも見えると思えてしまうのです。
実際に体験してみた素直な感想
実は、霊感的なスピリチュアルも、家族の勧めで体験した経験があります。
治療というより、やっぱりセラピー的な効果で、中身はヒーリングとアロマ、軽いマッサージをプラスした内容です。
とりとめのない自分の話に付き合ってくれるので、ある意味、頭に抱えた不安に関しては、少し気が晴れた気がしました。
ただ、お祓いのようなケースでは、身体的に禊と称して真冬に冷たい水を浴びる等、どう見ても形骸化した手法が多いので、個人的にはお奨めしません。
ああいった身体に過剰な負荷をかけるものは、腕試しのような要素と、参加した同士でも「競争」が発生し、
他人を余計に意識するため、統合失調症の治療では合わないでしょう。
いずれにしても、心療内科、精神科での治療の初期段階は、まずカウンセリングのようなものです。
電気治療(ECT)でも、患者と必ず相談してから始めるので、普通は急性期の暴れる状態での治療は、まず余り現状としてはありませんね。
但し統合失調症の妄想とは、一般的な単なる想像力ではなく、はっきりとした「幻聴」を体験することがあるため、
その原因を知りたいといった願望はかなり強いです。
それが霊魂のせいなら、それでも構わないので、要はとにかく不安を何とかしたいという心理があるのです。
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宗教に救いを求めて大丈夫でしょうか?
スピリチュアル治療と言うのが本当に現実にあるのかは、私個人も正直よくわかりません。
ネットでは検索すると、流石に霊感商法はありませんが、占いくらいはたくさん出てきます。
新興宗教などでは、「~の言葉」と称して、神様とか仏様の声だと言う主張はよくあるのですが、統合失調症とは情報を整理して記憶し、
取捨選択が出来ない状態ですので、治療と称して効果が無くとも、継続すれば治るとは考えることはまず少ないです。
それくらい、幻聴とか妄想は、常態化しているからです。最悪の場合は、そうした宗教が要因で、余計に妄想と虚言などが増える可能性は高いですね。
そもそも統合失調症は、治った状態でも長い緊張には耐えられなかったり、
普通の社会生活では、「ちょっと心が落ち着かないので」といった理由で、学校や会社は休ませてもらえません。
ちょっと妙な事を気にする性分なのが、理由もわからず不安が蓄積するのが、統合失調症です。
そのため、個人的に1対1で話を聞いてくれる存在が、宗教団体に存在するなら、ある程度はその効果も、治療に貢献するのではないでしょうか。
一応のスピリチュアリティの説明
欧米でのスピリチュアリティとは、心理療法として活用する場合に、
教育や福祉、医療ではヒューマンケア、つまりテラピー的な効果を期待したものが、まず多くあります。
次いで、社会における精神医学とは別に、宗教概念を含めた理論的な分析で現代社会を読み解く方法論です。
それに自然現象と人間の関係を見出す方法などで、これらを含めると身近なものでは、本格的なヨーガがこれに当たりますね。
一般的に統合失調症などの精神障害は、カウンセリングと投薬という2つのアプローチで治療していくのが主体ですが、
必ずしも効果が期待できるかと言えば、副作用などの薬害もあるので個人差はあります。
元々の気質が悩みやすいとなれば、それに脳神経障害が追い打ちをかけて、統合失調症を増幅させる場合もあります。
従って、スピリチュアルを統合失調症へ活用して治療に役立てるなら、
完治を期待する効果よりも、心理的に「くよくよしない」とか、大切な事とそうではない事の区別をする心に慣れさせるといった、日々の考え方には効果は影響するはずです。
精神障害全般に言えること
統合失調症の場合、自分が自覚すれば初期段階では不安はいつも払しょくできません。
これは薬の効果は、比較的はっきりとわかりますが、本質的に「自分は精神障害だ」という心理状態は変わらないからです。
「またいつか再発するかもしれない」という不安は残ります。そこで普段からヒーリングやこうしたスピリチュアルを取り入れて、
何とか平穏とか気にならない程度に心を落ち着けようと心掛けるようになります。
そういった意味では、スピリチュアルといっても、効果が全然ないとは言い切れませんね。
直ぐに効果が見えて、治療している感覚は無くとも、考え方が少し変わった程度でも、宗教的、あるいは神秘的な行動とか体験は、ある程度日常の心理には効果は期待できると思っています。
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